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こんにちは!pandaです!
ある男が藁しべを手に持ち歩いていた。その男の顔の周りに大きなアブが飛び回っていたので藁しべに結び付けた。
気付くと近くで大泣きしている男の子がいた。どうやら男が持っているアブ付きの藁しべが欲しいようだ。なかなか泣き止まないので、男の子の母親が「密柑と交換して下さい」と男に頼んだ。男はしばらく悩んで、アブ付きの藁しべを男の子に渡し、密柑を受け取った。
男がしばらく歩くと、喉の渇きに苦しんでいる商人がいた。商人は男が持っていた密柑を欲しがり、反物と交換を申し出た。
男は密柑を譲り、上等な反物を手に入れた。男は、一本の藁しべが上等な反物に変わったと喜んだ。
そして反物は馬、馬は大きな屋敷へと変わっていく。
そう。これは『わらしべ長者』という日本のおとぎ話です。皆さんの中にも知っている人がいるのではないでしょうか。
ただ、これをご存知でしたか。原話が『今昔物語集』に見られるということを。世界中にも似たような物語があることを。
でも本当に知らなくてはいけないことに比べたら、これは取るに足らないことです。
いつもとは違う冒頭でしたが、このわらしべ長者のおとぎ話にはとても重要なメッセージが隠されていたのです!
それは『消費者のウォンツ』です。購買欲求を促進させるスイッチとも言えます。もっと言うと、購買させるのに必要なのは商品自体ではなく、商品が消費者にもたらすメリットです。メリットとは永続的なものではなく、一時的である場合が多いものです。それに準じてウォンツも一時的である場合が多いのです。
ウォンツが極限に達すると必要性に変わります。それを私は『パワーウォンツ』と呼んでいます。
おとぎ話を振り返ってみましょう。大泣きしている男の子はアブ付きの藁しべ自体が欲しかったわけではありません。商人も密柑が欲しかったわけではないんです。
男の子はアブ付きの藁しべのサマが楽しそうだったのです。母親はそれを与えれば泣き止むと思ったのです。商人も密柑が喉の渇きを潤してくれると思ったのです。
密柑じゃ子供は泣き止まないし、反物がたとえ上等なものでも喉の渇きを潤してくれません。
モノの価値は人それぞれと思われがちですが、それより考えるべきは "状況それぞれ" だということです。
男の子、その母親、商人それぞれの状況が、主人公の男が持っていたモノに対して強力なパワーウォンツになっていたのです。
男の子と母親、商人を消費者、主人公の男を販売側と置き換えると、現代のビジネスのヒントを得ることができます。
このおとぎ話の主人公の男の場合はただモノを持っていただけなので、主人公の男に交換の意志はありませんでした。とすると、パワーウォンツが分かれば自分から売らなくても、相手の方から買ってくれるということです。
商品の良さばかりアピールしても独りよがりな営業行為と一緒です。「うちの商品はここが優れていますから買って下さい」と言っているようなもの。
それじゃあ買いませんよね。そんな言葉、容易に信じられませんしね。
どんなに効果を謳っても、その商品がいかに良いものかをアピールしても、それだけでは買ってほしい人(見込み客)の心の購買スイッチは押せないのです。
その商品は "どんな人" に "どんなメリット" をもたらすのか。そしてそれは "どんな状況で優位" なのか。『パワーウォンツ』を考えることで消費者の購買体験は劇的に変化します。
本当に知らなくてはいけないのは、800年以上も前に作られた物語からでも現代ビジネスに通ずる学びがあるということです。
こんにちは。ブログ管理者のpandaです。
名前の由来は高校時代に飼っていたウサギの名前です。
元スポーツジムトレーナーで、今はデジタルマーケティング&
コピーライティングを行っています。
その経験を活かして、ブログという手段で様々な情報を発信していきたいと思います。
夢は、、、悠々自適な人生!!
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